VO5事件 東京高裁昭和49年6月26日判決

本件は、商標「VO5\ブイオーフワイブ」が商標法3条1項5号に該当するかどうかについて判断がされた事件です。

 東京高裁は、「『VO5』のように、欧文字二字と数字一字とからなる標章が商品の種別、型式などを表示するものとして取引上、本願商標の指定商品である化学品、薬剤等を含む種々の商品部門において、普通に使用されている事実を肯認しうべく、これを左右するに足る証拠はないから、右『VO5』の部分は、欧文字二字と数字一字とを組み合せた標章である意味において、前記法条にいう『ありふれた標章』の範疇に属するものとみるを相当とする。原告は、右部分のように欧文字二字と数字一字を組み合せたものの中には、取引上、商品の規格、型式等を表示する記号を意味するもののあることを認めつつも、少なくとも本願商標の指定商品の取引分野においては、このような組合せの標章が商品の種別等を表示する記号として使用される例はない旨主張するが、その主張が事実に添わないものであることは前認定の事実に徴し明らかであるのみならず、前記法条にいう『ありふれた標章』に当たるかどうかは、必ずしもその指定商品と係りのないことであるから、原告の前示主張は、採用しうべき限りではない。」として本件商標は3条1項5号に該当すると判断しました。

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